司法書士の友田純平です。

このコラムでは、
親の介護に振り回されず、
子供世代の老後資金や安心生活を
守っていくために必要な情報を配信しています。

今日は、

「家族会議」

について、
お伝えします。

ネット記事や研修で、
家族信託、相続の進め方で
よく言われるのが、
「家族会議を開こう」ということ。

もちろん家族会議が開催できたら
いいですが、難しい場合には、
どうするのか？

多くの方からいただく質問について、
私なりの考えをお伝えします！

（１）人が怒る理由は、期待と違ったから

家族会議を開く目的は、

後々の相続人間のトラブルを防ぐことです。

アンガーマネジメントの専門家によると
人が怒りの感情を持つ原因は、
『こうあってほしい』または『こうあるべきだ』という、
自分の期待が裏切られるからだそうです。

他の相続人に内緒で、
遺言や家族信託を進めていた場合、
実際に相続が起こってから
そのことを知ると、
自分が期待していたことと
違う結果が突然告げられることになります。

ドラマの中でも、
弁護士が出てきて
「実はお父様の遺言を預かっています」
という言葉から始まり、
「会社は子供の１人に相続させる」とあり、
他の相続人から、「なんであいつが！」と話す
場面があります。

まさに、その同様の状況が
相続人間のトラブルにつながるのです。

生前に家族会議をしておくメリットは２つです。

１つ目は、

相続の分け方について既成事実にできること

です。

２つ目は、

親の肉声で伝わるので納得がしやすいこと

です。

生前に共有することで、

「相続後に知ることによる怒りの発生」を
予防することができます。

また、たとえ「分け方に不服がある場合」でも
親の肉声で伝えられることによって、
受け入れのハードルが下がります。

やはり、
生前に、親の言葉で伝えられることと
相続発生後に他の兄弟姉妹から、「生前にお父さんが・・・」と
伝えられるのとでは、
受け入れのハードルが全然違うことを実感しています。

（２）家族会議ができることがベスト、しかし・・・

もちろん、家族会議ができることがベストです。

しかし、現実的には難しいご家族もいます。

「子供の１人が両親に対して暴力的。話すとカーッとなるかもしれない」

「子供やその配偶者がお金に執着がある」

「既に父親の相続の時にもめて険悪・疎遠になっている」
などなど。

ご事情をかかえるご家族では
家族会議をすることは難しいでしょう。。

家族会議がでいない場合でも
工夫により対策はできると考えています。

（３）一番優先すべきは親御さんの意思

一番、優先すべきは

親御さんの意思

だと考えています！

親御さんは少なくとも、
相続人間でトラブルになることは
望んでいないでしょう。

かつ、
最後まで寄り添ってくれる子供には
特に恩返しをしたいという願いも
ご相談いただきます。

それであれば、
寄り添ってくれる子供のためには、
遺言や家族信託などの準備が
必要です。

そして、その準備が、
親御さんご自身の意思だと証明するため、

医者から意思能力についての診断書

を
もらっておくこと。

「このような分け方にした理由」を

文章や動画でも残すこと。

（遺言に載せられる文章のことを付言事項と言います）

トラブルになった場合にも備えて、

弁護士の先生にも相談しながら進める

など、

準備しておくことも、
争いを回避する手段の一助となることでしょう。

親の言葉で残すことは
とても効果が大きく、
相続分が少なかった兄弟も
分け方にご納得をされた事例もありました。

一番は親御さんの意思や気持ちです！

以上、家族会議が絶対に必要かどうかについて
お伝えをしました。

家族信託について専門家に相談したい場合、
どう選べばよいのかについて
下記の記事にまとめました。

家族信託の相談は誰にすべき？家族信託専門の司法書士を選ぶ３つのメリット
https://votre-soleil.com/blog/shintaku/4759/

また、経営者の事業承継の場合には、
家族会議以外にも法的な対策も必須です。
その中で生命保険の活用も有効です。
下記の記事で解説しています。

会社オーナー社長・後継者は必見！生命保険だけができる相続対策を分かりやすく解説！
https://votre-soleil.com/blog/souzoku/2789/

知っているか知らないかで
大きく差が出ます。

最後までご覧いただき
ありがとうございました。


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