家族信託を頼む司法書士の選び方をQCDで考えてみた(契約締結前チェックポイント)

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こんにちは
司法書士の友田純平です。

今日のテーマは、

家族信託を相談したい司法書士の選び方
についてQCDで考えてみた!


このコラムでは、
現役世代が親の介護で
自身の老後資金と安心生活を壊さないために
必要な情報を発信しています!!

家族信託について相談したいときに
誰に相談すればいいのか?


業種のカテゴリーでは

個人的には司法書士が一番適していると考えています。


理由は2つです!

(1)司法書士は不動産登記や会社の登記に特に専門性を有している
(2)そのため家族信託契約+登記手続きもワンストップで依頼できる


家族信託の相談では、対象の財産に
不動産が入ってくることがほとんどです。

そのため対策を完了させるには、
家族信託契約を締結するだけでは足りず

不動産登記にも信託のことを反映させなくてはいけません。


登記をするには適していない信託契約書も
中には存在します。
この点、司法書士は登記のプロフェッショナルです。

また他の法律専門職が契約書を作ったとしても

登記の手続きは司法書士に依頼をする

ことになります。
そのため司法書士ならワンストップで提供できることが理由です。

もちろん何よりも必要なのは、
家族信託の実績があること。
司法書士の中にも

家族信託を専門にしている司法書士と
そうでない司法書士がいます!!


今回の記事では

どのような点に注意をして
家族信託を依頼する専門家を選ぶといいのかについて
QCDで考えてみました!


なおQCD とは製造業の用語です!
——————————

Q

 はクオリティ・品質、

C

 はコスト・価格

D

 はデリバリー・納期やスケジュール
——————————
を表しています。

この3つはトレードオフの関係です!
例えば、品質を重視すると、コストが高くなる、
または納期までが長くなる等、
1つを高めようとすると他の競争性が下がります。

どこに発注するかについては、
発注側の希望を踏まえ、QCDのバランスで決定します。
この考え方は、家族信託を依頼する専門家にも応用できます。

家族信託を依頼する専門家のチェックポイントを
QCDのカテゴリー分け、

「家族信託契約締結まで(before)」
「契約締結後(after)」
「契約締結後(after)」


にまとめました。
「契約締結後(after)」は次回にお届けします。

今回と次回を最後まで読むと、どのような点を確認して
依頼先を決めればよいのかのヒントが
ゲットできます!
ぜひ最後までご覧ください。

司法書士選びの QCDチェックポイント

1.Q(クオリティ)×契約締結前サポートのチェックポイント

(1)家族信託の実績があるか
(2)質問に対して的確に回答が返ってくるか
(3)家族信託でできないことも教えてくれるか
(4)家族信託以外の選択肢も教えてくれるか
(5)不動産登記の知識もあるか
(6)必要な時には銀行や火災保険会社への説明も頼れるか
(7)法律や税務等の周辺知識にも明るいか
(8)信託に精通した、弁護士や税理士と連携しているか
(9)後見制度の現状についても詳しいか
(10)介護サービスについての知識待ち合わせているか

2.C(コスト)× 契約締結前サポートのチェックポイント

(1)手続きにかかる報酬は納得ができるか

3.D(納期・スケジュール)× 契約締結前サポートのチェックポイント

(1)家族信託契約締結までにどのくらいの期間がかかるのか
(2)「今月中に施設に入るから早く対策しい」などの緊急の場合でも工夫して対応してくれるか
(3)連絡ツールは何を使うか


1.『Q(クオリティ)×契約締結前サポート』のチェックポイントについて

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(1)家族信託の実績があるか
(2)質問に対して的確に回答が返ってくるか
(3)家族信託でできないことも教えてくれるか
(4)家族信託以外の選択肢も教えてくれるか
(5)不動産登記の知識もあるか
(6)必要な時には銀行や火災保険会社への説明も頼れるか
(7)法律や税務等の周辺知識にも明るいか
(8)信託に精通した、弁護士や税理士と連携しているか
(9)後見制度の現状についても詳しいか
(10)介護サービスについての知識待ち合わせているか
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いろいろ記載しましたが、一番確認したい点は

『実績』


(1)家族信託の実績があるか

実績や経験から先ヨミができ、
契約書の作りこみ時点から将来に備えた工夫を
盛り込んでいくことができます。

家族信託契約を結んだ後に、予定外の事態が生じることは
少なからずあります。
予め契約書に様々な事態に対応できるように盛り込んであれば、
予定外のことが生じたとしても、
長く続く信託の大きな安心につながります。

(2)相談者の質問に対して的確にわかりやすく回答してくれる

これも判断ポイントの1つです。

専門家はあくまで支援者の立場で、
家族信託の当事者は『お客様ご家族』になります。

そのため当事者がある程度は理解し
進めていかないといけません。

その時に、専門家に質問しても
適切な答えが返ってこない、
また回答がわかりづらい場合には
今後も一緒に進めていくには、
頼りない不安要素になってしまいます。

(4)家族信託以外の選択肢を提示してくれる

個人的には求めたい要素です。
もしかしたら、目的を達成するには家族信託ではなくても
価格を抑えてできる別の選択肢があるかもしれない。

あくまで家族信託は手段ですので、
目的に対してより効果的な手段があれば
教えてほしいと思うからです。

(6)必要な時には銀行や火災保険会社への説明も頼れるか

銀行に融資を受けている場合には、
家族信託を締結するまでに銀行に許可をとる必要があります。

また契約締結後には、火災保険について
変更手続きが必要になることがあります。

それぞれ、お客様から家族信託を
説明をすることはなかなか難しく、
専門家にまとめて頼りたいところです。

(9)後見制度の現状についても詳しいか
(10)介護サービスについての知識待ち合わせているか


『成年後見制度を回避したい』という理由から
家族信託を使いたいという方が多いです。
成年後見制度の現状についても
詳しくあってほしいものです。

また、家族信託の目的が、親の介護である方も多く、
介護サービスの知見も有していると
質問しやすいのではと思います。

在宅介護のための支援や介護保険外のサービス、
距離的に離れた介護の工夫など、
介護の方法は多義にわたります。

個人的にも勉強中です!

そのほかの

(3)家族信託でできないことも教えてくれるか
(5)不動産登記の知識もあるか
(7)法律や税務等の周辺知識にも明るいか

についても当然に持っていてほしい要素です。

(8)信託に精通した、弁護士や税理士と連携しているか

専門家司法書士が法律や税務に
詳しくても、実際の実務には関与できません。

信託において紛争が起こった時には
弁護士でしか代理人として
訴訟にかかわっていくことはできません。

また税務についても、実際に申告をしたり、
税務署とやり取りするのは税理士です。

弁護士や税理士にも信託に精通する先生と
全くかかわったことのない先生がいます。
信託に精通した弁護士や税理士と連携していると
万が一の時でも頼りにでき安心です。

次は、C(コスト)に関してです。

2.『C(コスト)× 契約締結前サポート』のチェックポイント



(1)手続きにかかる報酬は納得ができるか


報酬はその専門家に依頼をする上でとても重要なことです。
安ければ安いほどハードルが低いものの、
一方で不備のある契約書になってしまっている、
または、手続き後のサポートも頼れないなどがあると
大きな問題です。

手続き報酬の基準を
安さだけで選ぶのではなく、
内容に納得ができるかが、重要です。

家族信託の費用対効果を
専門家から提示してもらえると考えやすいです。

余談ですが、突然のお電話で
見積もりだけ教えてほしいとの問い合わせが
ありますが、対応はお断りしています。

ご家族ごとに状況は異なります。
状況や希望をお聞きし、
提案が固まらないと見積もりも計算できないからです。

続いてD(納期・スケジュール)に関してです。

3.『D(納期・スケジュール)× 契約締結前サポート』のチェックポイント

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(1)家族信託契約締結までにどのくらいの期間がかかるのか
(2)「今月中に施設に入るから早く対策しい」などの緊急の場合でも工夫して対応してくれるか
(3)連絡ツールは何を使うか
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(1)家族信託契約締結までにどのくらいの期間がかかるのか


スケジュールがどのくらいかかるのかは、
相談者にとって関心の高い項目です。

親が認知症の診断を受けた。
徐々に認知度が進んでしまうかもしれない。
対策できるのであれば早く対策したい。

そう思って専門家へ相談に来る方も少なくありません。
希望する内容によって期間も様々ですが、
締結まで3ヶ月~6ヶ月ほどが目安になります。

(2)「今月中に施設に入るから早く対策しい」などの緊急の場合でも工夫して対応してくれるか


また緊急的な対応を求められることあります。

もう今月末に施設に入ることが決まっている。
施設に入ってから認知症が進だという話を聞いていて
不安だ、などの場合です。

『3ヶ月も6ヶ月も待つことは、とても不安が大きい』

このような場合にソレイユでは
ご本人の意思確認をした上で、
応急処置の契約を作り締結することをお勧めしています。

まずは目の前の財産凍結を応急処置で回避し、
しっかり時間をとって
家族信託契約の内容を作り込んでいくのです。


(3)連絡ツールは何を使うか


また意外と重要なのが『連絡ツール』です。

家族信託契約を締結するまでには、
何回もやり取りがあります。
必要な書類をPDFなどで送付や受け取ることも発生します。

また関係者が多い場合、
例えば、連絡窓口の方の他に兄妹がいる場合など、
他の兄弟もやり取りを見られるようして、
ブラックボックス化を防げた方がスムーズに進みます。

ソレイユでは「チャットワーク」という
LINE に似たツールを使っています。

お客様ごとにトークグループをつくり
やり取りをしています。

当該トークグループには関係者全員に
参加してもらうことで
連絡のブラックボックス化を防ぎます。
また手続き終了後もトークグループは残しますので、
疑問点があればそこに質問いただくようにしています。

過去のやり取りを見返すことも容易なので
寄り添っていくためのツールとしても重宝しているところです。


以上、
家族信託を頼む司法書士の選び方を QCD の観点からまとめました。
契約締結前サポート編でした。

いかがでしたでしょうか?

QCD の面でのバランスを見て、
自分たちにとって一番安心できる専門家に依頼をする。


今日の記事がそのためのヒントになってくれてたら
嬉しいです。

次回は、契約締結後サポート編をお届けします。

下に目次を載せます。
ぜひ楽しみにしていてください。

ソレイユにもご気軽にご連絡ください。
ご拝読頂きありがとうございました。

<今日のまとめ>
司法書士選びの QCDチェックポイント【契約締結前サポート】
1.Q(クオリティ)×契約締結前サポートのチェックポイント
(1)家族信託の実績があるか
(2)質問に対して的確に回答が返ってくるか
(3)家族信託でできないことも教えてくれるか
(4)家族信託以外の選択肢も教えてくれるか
(5)不動産登記の知識もあるか
(6)必要な時には銀行や火災保険会社への説明も頼れるか
(7)法律や税務等の周辺知識にも明るいか
(8)信託に精通した、弁護士や税理士と連携しているか
(9)後見制度の現状についても詳しいか
(10)介護サービスについての知識待ち合わせているか
2.C(コスト)× 契約締結前サポートのチェックポイント
(1)手続きにかかる報酬は納得ができるか
3.D(納期・スケジュール)× 契約締結前サポートのチェックポイント
(1)家族信託契約締結までにどのくらいの期間がかかるのか
(2)「今月中に施設に入るから早く対策しい」などの緊急の場合でも工夫して対応してくれるか
(3)連絡ツールは何を使うか

——————————
【次回予告】
司法書士選びの QCDチェックポイント【afterフォロー】
1.Q(クオリティ)×契約締結後サポートのチェックポイント
(1)手続き後も相談できるか
(2)契約締結後に相続などが生じた場合も対応を期待できるか
(3)新しい情報を教えてもらえるか
2.C(コスト)×契約締結後サポートのチェックポイント
(1)ランニングコストはかかるか
(2)契約締結後の相談に対応してもらえるか?
 その場合の費用。
3.D(納期・スケジュール)× 契約締結後サポートのチェックポイント
(1)不安点疑問点が出てきた時に質問がしやすいか
(2)定期的に連絡をくれるかどうか
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NHK「クローズアップ現代プラス」に出演。「家族信託のトップランナー、司法書士」

早くから認知症対策のへの必要性を感じ、10年以上前から家族信託に取り組む。取扱い実績の総額は100億円を超える。

家族信託業界の先頭に立ち、相談者様が安心して使えるようグレーゾーンを明確化にも注力。税理士と協力して行った国税照会により公表されたルールが業界のスタンダードにもなっている。

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