家族信託では必須!受益者代理人について分かりやすく解説!

こんにちは!
司法書士の友田純平です。

家族信託契約を既にされた方、
これから検討している方に向けて、
『受益者代理人』の活用の紹介です。

この記事を最後まで読むと、
家族信託を柔軟にしていくために
『受益者代理人』が必要な理由が分かります。

『受益者代理人』の活用について

(1)受益者である親の意思能力が無くなると、信託契約の変更ができなくなる
(2)家族信託は、受益者の認知症対策のために行う手段
(3)受益者代理人は、信託契約書に定めがないと、置くことができない




(1)受益者の意思能力が無くなると、信託契約の変更ができなくなる


受益者代理人を置く目的は、2つあります。


目的1:受託者が使い込みをしないように、監視すること

目的2:必要があれば、受託者との話し合いで、
    信託契約書の内容を変更すること


特に重要なのは、後者の目的です。

家族信託は、契約がスタートして
長く続くことが想定されます。

そして、まだ新しい制度のため、
日々、実務家の中で、研究が進められています。

例えば、ある税金の特例を使うためには、
契約書にこのような条項を入れておく必要がある等。

信託契約書を作ったときには、
ベストな内容ですが、
後日に改善すべき事項が見つかることも
珍しくないのです。

その時に、受益者である親の判断能力に問題なければ
受益者である親と受託者である長男との
話し合いで、既存の信託契約書の内容を変更し、
ベストなものに更新をしていくことが可能です。

しかし、受益者である親の認知症が悪化しており、
判断能力を認めることができなくなると、
信託契約の内容を変更することができなくなります!

状況に応じて対応する柔軟性が失われてしまうのです!

しかし、受益者代理人を置いていれば、
受益者の認知症が悪化していても、
受託者である長男と受益者代理人との
話し合いで、信託契約の内容を変更することができます。


受益者代理人がいることで、
家族信託の柔軟性が増すのです!!!


受益者代理人には、特に資格はいりません。
受託者以外の子供がなっていることが多いです!

(2)家族信託は、受益者の認知症対策のために行う手段


前述のとおり、受益者代理人を置くことで
家族信託の柔軟性は増しますが、
受益者である親の判断能力があれば、
受益者である親と受託者である子どもとの
話し合いで、変更をすることが可能です。

受益者代理人を置く必要はありません!!
実際に、受益者代理人を置いていない信託契約書も
あります。

しかし、家族信託の場合には必ず置く方がベストです。

なぜなら、家族信託は親の認知症対策が
目的で行うケースがほとんどです。

それであれば、受益者の認知症悪化に備えて
受益者代理人を置くべきでだと考えます。

(3)受益者代理人は、信託契約書に定めがないと、置くことができない


受益者代理人の注意点は、
信託契約書に定めがないと置くことが
できないことです。


受益者の認知症が悪化したから
新たに置きたいと思っても、
信託契約書に定めがないと
置けないのです。

そうすると、取り返しが
つかないことになります。

候補となる方がいれば、
あらかじめ信託契約書内で
指定しておくと安心です。

候補者がすぐには見つからない場合には、
選び方を信託契約書に定めるのです。

対応する専門家によっては、
「受益者代理人」ではなく
「信託監督人」を置き、
信託契約書の定めによって
同様の権限を持たせているものもあります。

既に、契約を結んでいる方は、
契約書の内容を確認してみても
いいと思います!

後見制度と比べて柔軟に対応できることが
家族信託の利点です。


それであれば、契約後も柔軟に
変更できる仕組みも盛り込んでおくべきと
考えています。


最後までお読みいただきありがとうございました。


本日のまとめ
(1)受益者の意思能力が無くなると、信託契約の変更ができなくなる
(2)家族信託は、受益者の認知症対策のために行う手段
(3)受益者代理人は、信託契約書に定めがないと、置くことができない

司法書士法人ソレイユへのお問い合わせは

こちら

オンラインでご面談をご希望の方は  

こちら

ご不明な点は、
司法書士法人ソレイユまで
お問い合わせください

SEARCH

代表者紹介
NHK「クローズアップ現代プラス」に出演。「家族信託のトップランナー、司法書士」

早くから認知症対策のへの必要性を感じ、10年以上前から家族信託に取り組む。取扱い実績の総額は100億円を超える。

家族信託業界の先頭に立ち、相談者様が安心して使えるようグレーゾーンを明確化にも注力。税理士と協力して行った国税照会により公表されたルールが業界のスタンダードにもなっている。

実績、お客様へのアフターフォローサービス、家族信託のお手伝いをしたお客様の声は、『代表者紹介ページはこちら』ボタンをクリック

メディア出演履歴
■テレビ出演
・NHK「あさイチ」
・NHK「クローズアップ現代プラス」
・NHK「ニュースウォッチ9」
・NHKラジオ「三宅民夫のマイあさ!」
・日本記者クラブにて記者会見

代表者紹介ページはこちら

CATEGORY