自筆証書遺言のトラブル!この遺言だけでは登記できません!!?

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自筆証書遺言のトラブル!この遺言だけでは登記できません!!?

1.相続登記に異議を唱えた相続人の印鑑証明書が必要になった
2.法務局の自筆証書遺言保管制度を使えば回避できた
3.遺言を作るときには専門家のアドバイスをもらうべき


司法書士の友田純平です

このコラムでは、
現役世代が親の介護で
自身の老後資金や安心生活を
壊さないために必要な情報配信をしています

前回は、ヒヤッとしたが
登記手続きができた事例を紹介しました。
↓↓↓↓↓

自筆証書遺言のヒヤッと事例!「こんな書き方は止めてほしい」を2つ紹介



今回は、登記手続きができなかった
自筆証書遺言の事例を紹介します!


既に自筆証書遺言を作っている人
これから作ることを予定している人は
絶対に回避してください!


1.相続登記に異議を唱えた相続人の印鑑証明書が必要になった


(1)概要

相談者は被相続人の妹さんでした。


被相続人の女性は
結婚をしたことはなく、
子どももいません。

そのため

きょうだいが法定相続人


になる事例でした。

被相続人の女性は自筆証書遺言を
作っていました。

「妹さんに相続させる」内容の遺言です。


きょうだいの中に、
カネカネ言う兄弟がいたため、
妹さんに負担なく渡せるように
することが目的でした。

きょうだいには遺留分はありません。


そのため、遺言があれば全部を妹さんに
相続させることができるはずでした・・・



(2)検認手続きの落とし穴


被相続人が亡くなり、
葬式なども落ち着いた頃
妹さんは相続手続きを進めるために、
家庭裁判所に対して
検認手続きを行いました!

検認手続きとは、

相続人が家庭裁判所に集まり
裁判官同席のもと、
遺言書を開封し、
「遺言書の内容」や「ご本人の筆跡か」を
確認する手続きです


そこで トラブルが起こります

出席した相続人の1人が
「遺言者の筆跡とは違うと思う」と回答



その旨が家庭裁判所からの検認調書に
記載されてしまったのです



不動産の相続手続きを行う場合には検認調書も
登記所に提出をする必要がありますが、
「遺言者の筆跡とは違うと思う」旨の記載がある場合には
登記所から不動産の相続手続きを拒否されてしまいます。

不動産の相続手続きを進めるためには、


異議を唱えたきょうだい相続人から
「遺言書の通り相続登記をして良い」旨の承諾書及び
印鑑証明書をもらい、提出する必要があります。



はたして、異議を唱えたきょうだい相続人は
協力してくれるでしょうか?

本事例の方の場合には協力をしてくれず、
相続手続きも暗礁に乗り上げてしまいました。


2.法務局の自筆証書遺言保管制度を使えば回避できた



令和2年7月10日から全国で、
法務局での自筆証書遺言の保管制度が
スタートしました!

前述の場合に、被相続人の生存中に
公正証書遺言に変更するか、
この法務局での遺言保管制度を
利用していれば、
前述のような問題は回避できました。

自筆証書遺言保管制度のメリットとして

・検認手続きが不要になること
・遺言の形式的な要件を満たしているかのチェック
が挙げられます。


被相続人が生前に、
法務局に自筆証書遺言を預けていたら、
検認手続きは不要になり、
前述のようなトラブルは回避できました。

妹さんに負担なく渡すことができたのです。

もしも、ご覧いただいている方が
既に自筆証書遺言を作成されており
ご自宅で保管をしている場合には
今すぐ法務局の自筆証書遺言保管制度の利用を
検討してください!


但し、注意点もあります。


注意点の一つ目は

ご本人の住まいに応じて、
利用できる法務局が決まっていることです。



必ずしも、近い法務局に行けば
預かってもらえるわけではないのです。

ですから、
確認してから行くようにしてください。
事前予約も必要になります。

注意点の二つ目が、

遺言の内容について、
質問しても答えてもらえない
ということです。



(3)遺言を作る時には 専門家のアドバイスを


今まで数十の遺言を作りましたが、
遺言は難しい法律書類です!

「将来を予想して、内容を作らなくてはいけない」こと、
「効力が生じる時にはご本人は既に亡くなっている」こと
が難しい法律書類である理由です。

困った遺言もあります


・予想外に残高が減り、遺言で渡すお金が不足することになった事例
・不動産を売った場合に対応していなかった事例
・遺言執行者を置いていなかった事例
・予備的遺言を置いていなかっため
受贈者が先に亡くなり相続人で裁判となった事例
・知的障がいのある方に渡す内容で、
成年後見制度の利用が必要になりそうだった事例
・不動産の記載が誤っていた事例
・付言事項がなかった事例
などなど

自身が亡くなった時に
残された相続人が負担なく受け取れるために
遺言の作成時には
専門家にアドバイスを受けるべきでしょう。

相談する専門家は
「遺言の専門家」であることがポイントです



法的な資格を持っていたとしても、
必ずしも長けているわけではありません
信託銀行の担当者も同様です。


相談する専門家に
実績があることが重要です。

そして公正証書で残すことが
ベターです。


以上、
最後まで、ご覧いただきありがとうございました

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