仕事を辞めずに親の介護をするために──介護離職を防ぐカギは「親のお金」にあった

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仕事を辞めずに親の介護をするために──介護離職を防ぐカギは「親のお金」にあった
「親の介護が始まったら、仕事は続けられるだろうか」──50代・60代の多くの方が、そんな不安を抱えています。介護離職は、自分自身の将来の生活にも大きな打撃を与えます。

50代・60代が抱える最大の不安
実は、介護離職を防ぐための最大のカギは「親のお金が使えるかどうか」にあります。本記事では、改正育児・介護休業法の趣旨と、実家信託という具体的な対策について解説します。

改正育児・介護休業法が目指すもの

法改正の真の目的を誤解していませんか?
令和7年4月1日から改正育児・介護休業法が段階的に施行されました。「会社が介護休暇を取りやすくする」という内容が報道されるため、子供が直接介護しやすくなる制度と誤解しがちですが、これは大きな誤解です。

改正法が本当に目指しているのは、「子供が親から離れて介護できる仕組みを整えること」です。つまり、子供が介護休業を取得する間に、包括支援センター、ケアマネジャー、介護サービス事業者と連絡を取り、外部サービスを活用した体制を作る。それが済んだら子供は仕事に戻る──というイメージです。

子供が身体的な介護を直接担うと、介護離職につながりやすいというデータがあります。法改正の背景には、こうした現実があります。

「親のお金が使えない」と介護離職が起きる理由

親の資金が使えないと陥る「負の連鎖」
外部サービスを活用するためには、当然お金が必要です。ここで大きな問題が生じることがあります。認知症などにより親のお金が凍結されると、子供であっても引き出せなくなるのです。

親の貯蓄があっても使えない状況になると、子供が立て替えることになります。でも、子供自身もそれほど余裕があるわけではない。節約のために外部サービスを利用せず、自分で介護を抱え込む方向に進んでいく──そして仕事との両立が崩れ、介護離職に発展する。さらに子供自身の老後の資金が不足するという負の連鎖です。

逆に言えば、親のお金が凍結されずに使えれば、介護サービスの選択肢が広がり、仕事と介護を両立できる可能性が大きく高まります。

認知症が進むと実家が売れなくなる

実家が売れない問題
「施設に入ったら実家を売って、その費用に充ててほしい」と親から言われている方も多いでしょう。しかし、ここにも落とし穴があります。

不動産の売却には「所有者本人の意思確認」が不可欠です。親が重い認知症で意思能力が難しい状況では、たとえ子供への委任状があっても、売却は止まってしまいます。

実家が売れないと、施設入居資金が用意できないだけでなく、空き家となった実家の維持管理コスト(水道代・電気代・固定資産税・草刈りなど)が子供の負担としてのしかかります。

子が代わりに動ける「実家信託」という仕組み

子が代わりに動ける「実家信託」という仕組み
この問題を解決するのが「実家信託」(家族信託の一形態)です。

実家信託とは、親と子供が事前に信託契約を結び、不動産登記と管理用口座を準備しておく対策です。これにより、親が重い認知症になっても、子供の判断で実家不動産を売却でき、売却代金も子供が管理して親の生活費・医療費・施設費用に使えます。

実家信託の仕組み
実家信託の3つのメリットは次の通りです。

実家信託の3つのメリット

①子供の判断で動かせる

親の認知症が進んでも、子供が必要な時に実家を売却でき、売却代金を管理して親のために使えます。

②家族だけで完結する

成年後見制度と違い、家庭裁判所や専門家後見人などの第三者が関与しません。家族の意思で動かせます。

③税金に配慮して手元資金を最大化できる

自宅不動産の売却に適用できる税金の特例なども考慮して設計できるため、手元に残るお金を最大限にすることができます。

ただし、信託契約の内容によっては不要な税金が発生したり、家族間の情報共有が不十分でトラブルになることもあります。専門家のサポートを受けながら進めることが大切です。

お盆や正月の家族の集まりで話してみませんか

まずは家族で話し合うことから始めよう
介護の問題は、突然やってきます。その時に慌てないためには、親が元気なうちに家族で話し合っておくことが一番の備えです。

お盆や正月に家族が集まる機会を使って、「もし介護が必要になったら」という話を切り出してみてはいかがでしょうか。介護の希望、お金の状況、実家の方針──親の気持ちを聞いておくことが、将来の大きな助けになります。

ご不明な点は、
司法書士法人ソレイユまで
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代表者紹介
NHK「クローズアップ現代プラス」に出演。「家族信託のトップランナー、司法書士」

早くから認知症対策のへの必要性を感じ、10年以上前から家族信託に取り組む。取扱い実績の総額は100億円を超える。

家族信託業界の先頭に立ち、相談者様が安心して使えるようグレーゾーンを明確化にも注力。税理士と協力して行った国税照会により公表されたルールが業界のスタンダードにもなっている。

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メディア出演履歴
■テレビ出演
・NHK「あさイチ」
・NHK「クローズアップ現代プラス」
・NHK「ニュースウォッチ9」
・NHKラジオ「三宅民夫のマイあさ!」
・日本記者クラブにて記者会見

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