親がアパート経営者の場合の家族信託のデメリット・注意点を7つ紹介

※コラムを読むのが大変な方へ
内容が5分で分かる簡単解説動画を作りました!
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【親がアパート経営をしている場合の家族信託のデメリット・注意点】

(1)不動産登記簿の名義を変える必要がある
(2)毎年の固定資産税・都市計画税の請求は受託者に来る
(3)信託不動産が赤字の場合に、損益通算や損失の繰越ができない
(4)農地は信託できない
(5)税務署への提出書類が増える
(6)取引銀行や管理会社、火災保険会社などにも説明が必要
(7)受託者報酬を設定できるが経費にできない可能性がある


司法書士の友田純平です。

このコラムでは、
現役世代が親の介護で
自身の老後資金や安心生活を
壊さないために必要な情報を配信しています。

今日のテーマは、

親がアパート経営をしている場合の
家族信託のデメリット・注意点

をお伝えをします。

家族信託は、大家さんやアパート経営者にとって
導入しやすい認知症対策です!


一番、導入しやすい対策と言っても
過言ではありません!

しかし制度には、
デメリットや注意点はつきものです。

家族信託で失敗しないために
分かりやすく解説します!

それぞれ見ていきます!

(1)不動産登記簿の名義を変える必要がある


家族信託の目的は、


親が認知症や脳梗塞で契約能力が難しくなったとしても、
子どもが安心して賃貸経営を継続し、
経営を回していけるようにすることです。


そのためには、

家族信託契約を作るだけでは不足です。


家族信託契約に加えて、

不動産登記簿の名義を子どもに
変える手続きも必要になります。


所有者である父親が
「子どもに名義が変わること」に抵抗がある場合には
家族信託を進めることはできません。

このようなことを言うと、
相談者から、
「とりあえず家族信託の契約だけをしておき、
親が認知症になることを条件に、
スタートをする契約を作れないか」と
質問されることがありますが、
『お勧めしません』とお答えします。

なぜなら、

不動産登記の名義変更手続きにも
親の意思能力が必要


だからです。

親が認知症になった場合に、登記手続きが
できない可能性が高く、
家族信託契約の効力が生じなくなるためです。

このような事情から、

専門家を選ぶ際には
説明力も見るポイントになります!


不動産の登記簿には
「引き続き不動産の財産権は父親にある」旨の
登記もされます。


しかし「名義が変わる」という言葉が先行し、
心のシャッターを閉じてしまうということもあります。

そのため、専門家には心のシャッターを
閉じさせない説明力が必要です。


あるご家族のケースでは、
親の抵抗感を少なくするために、
資産管理法人を設立したこともあります。

父親と子どもとで役員になり、
家族信託をしても父親の主導権を引き続き、
持ち続けられるような仕組みを作りました。

(2)毎年の固定資産税・都市計画税の請求は受託者に来る


家族信託をした
翌年の固定資産税・都市計画税の請求は
受託者宛に送られます。

受託者がその預かった信託金銭や
賃貸不動産の家賃収入から支払っていきます。



(3)信託不動産が赤字の場合に、損益通算や損失の繰越ができない


これは特に大家さんにとって注意すべき点です!



1月~12月までの信託不動産の収支が
赤字の場合には、
赤字部分は切り捨てるルールがあります。
つまり0(ゼロ)とみなされます。

具体的には下記の場合の大家さんは

注意が必要です!


——————————
①不動産を複数保有しており、ある不動産が赤字で、
他の不動産の黒字と

損益通算していて確定申告をしている場合。



②大規模修繕で大きな赤字が出ることが予定されており、

翌年以降に赤字を繰り越して利用していきたい場合


——————————

このような場合には家族信託を組むことで、
意図が達成できない場合があるため、
信託の設計に工夫が必要になります。

(4)農地は信託できない


農地(畑・田んぼ)を信託する場合には
農業委員会の許可が必要になります。

しかし家族信託の場合に、ほぼ認められないため
信託はできません。



但し、登記簿上が農地となっていても
家族信託をできるケースはあります。

現況が雑種地などの場合には農業委員会の手続きができ、
家族信託をすることができます


「我が家の場合にどうなるか」を知りたい場合には
ぜひお問い合わせください


(5)税務署への提出書類が増える


家族信託後の手続きで、

税務署に対して「信託の計算書」という書類の
作成・提出が毎年、必要になります。



この書類は信託財産の
1年間の収益の合計が 3万円未満の場合には
免除がされますが、
大家さん・アパート経営者の家族信託では
ほぼ必要になります。

(6)取引銀行や管理会社、火災保険会社などにも説明が必要


受託者である子どもが
安心してアパート経営を
継続していくには、


取引先への説明も不可欠です。


家族信託の導入時に、
その説明をしておかないと
関係性が悪化し、
安定経営に支障をきたすことになります。

例えば、

融資銀行の場合には、

黙って家族信託を進めた場合に、
契約違反として、
一括返済を求められることもあります

管理会社にお願いをしている場合には、

賃貸人の地位が親から子どもに変わり、
家賃の振込先口座も親から子どもに変わるため、
入居者への連絡・対応をスムーズに進めるためには
協力をお願いする必要があります。

火災保険会社の場合は、

家族信託をしたことを共有をしておかないと、
保険事故が発生した時に、
告知義務違反とされ、
保険金が支払われない恐れもあります。

家族信託契約はその仕組みや内容が
難しい契約になっているので、

利用者から各取引先に説明をするのは困難です。



そのため、このような説明にも
協力や、代行をしてくれる専門家を
選ぶ必要があります。


令和3年9月17日地裁判決では、
家族信託を依頼した専門家が、
金融機関との連絡に不慣れで、
損失を被ったとして、
相談者が担当司法書士を訴えた事例もありました。

別の専門家に
セカンドオピニオンを求めたことで
親に意思能力がある間に、
家族信託手続きをやり直し
なんとか間に合いましたが
危ない事例でした。

(7)受託者報酬を設定できるが経費にできない可能性がある


家族信託契約の中で定めることにより、
受託者である子どもに受託者報酬を出すことができます。

しかし、当該報酬は、

不動産賃貸業の経費」とできない可能性があるため、
注意が必要です。


理由は、信託の目的が、
「不動産の経営+生活費を子どもが管理し支払うこと」で、
『不動産の経営のため』だけではないためです。

そのため、受託者報酬を設定したい場合には
専門家と相談して進めるようにしてください。


以上、

大家さんにとって家族信託は
『導入しやすい対策』ですが、
デメリットや注意点も多いです

そのため実行するには
家族信託に精通した
『司法書士』や『税理士』の関与が
必要不可欠です。

ソレイユでは数十人の大家さんの力となり、
税理士の先生とも連携をしてサポートをしてきました。


家族信託後の運用や終了の場面でのサポートには、
一番の実績があります。



家族信託契約締結から
その後の管理、出口までを一貫して頼りたい、
専門家を探しているという場合には、
是非ご相談ください


最後まで、ご覧いただきどうもありがとうございました。


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